こんにちは、ココです。
最近、NETFLIXなどでBLが流行っていたり、学校の授業でもLGBTQ+に関する内容が取り上げられたりと、「性の多様性」「セクシュアリティ」といった言葉をよく聞く学生さんも多いかと思います。
私は随分前からBLが好きな、いわゆる「腐女子」。好きなアイドルグループ内でのアレコレを妄想したりと、当時は心底楽しかったけど、そんな自分は「ちょっとおかしいよな」と思っていました。
女子高時代は、女の子を好きになりかけたり、クラスの女子たちのファーストキスをふざけて奪うことが(悪)趣味だったり、いわゆる「バイセクシャル」的な要素を感じていた時期もありました。(付き合ったことあるのは男性だけですが)
しかし「性」が世間でもっと話されるようになり、国内外の色んな作品を観たりして、私みたいな変態は思ったより少なくないのか、と、ここ数年は安心しきっています。
アメリカ留学中に出会った彼(アメリカ人)と付き合って5年が経ちましたが、彼には結構早い段階で、私のセクシュアリティが少しユニークであることを話していました。
いくつかのエピソードにちょっと驚かれたりもしましたが、どんな面も受け入れてくれて、「人間誰でも少しはそういうところ(バイ要素)があると思う」と言ってくれました。
そんな彼がつい先日、とってもカジュアルに「俺、バイだからさ」と言いました。
交際5年目。彼がバイだとを初めて知る
何の話をしていたのか、どうしてそんなトピックになったのか、思い出せません。
ただ、5年間も共にした彼が、一緒に大人になってきた彼が、当たり前のように「自分はバイセクシャル」だと言うのです。初耳でした。
彼の過去に軽く触れると、彼が16歳、私が17歳のときに交際を始め、私は4人目の彼女でした。彼は容姿が良く社交的なので、かなりモテていました。私との関係が学校中に知られるようになっても、「あの日本人と別れたら連絡してよ」と言ってくる女の子すらいました。
女の子と付き合っては別れ、またすぐに彼女を作る日々を送っていたとき、私と出会い、日米間で遠距離恋愛をしてきた私たち。体の関係を持ったのは、もちろん女の子だけだと聞いていました。
私たちが打ち解けて、私が愛するBLの話をすると、引きつつも否定はしなかった、そんな彼でした。
彼の歴史を見ても、「バイセクシャル(両性愛)」つまり「男女に恋愛感情を持つ」という性質は感じられません。
「どうしてバイなの?」大ゲンカになる
私はとても混乱しました。いつから?なぜ今?なぜバイ?なぜもっと早く教えてくれなかった?そして、なぜ私は今、こんなに傷ついている?
息が苦しくなるような、何か信じていたものが壊れてしまったような、そんな感情でした。
とにかく、彼に色んな質問をしました。
「そんなこと今まで聞いたことないけど」『前から言ってたくない?』
「いや、言ってないよ。いつからバイなの?」『分からない。たぶん昔から』
「どうしてバイだと分かったの?」『そんなこと自分のことだから分かる』
「私と付き合うときからバイだったの?」『その頃はバイだとは思ってなかったと思う』
「ってことは、私と付き合ってから気づいたの?」『人は変わるものでしょ』
「私以外のこと考えたり、妄想したりしてたの?」『それは違う』
質問をするほどにもっと分からなくなっていくようでした。
彼の話をまとめると、
- バイなのは昔から
- きっかけは分からない
- でも、バイだと気づいたのは私と付き合ったあと
ということは、私との交際5年の間に、「何か」が起こったはずだと思いました。
その「何か」とは、例えば男の子の妄想をしたとか、男友達と何かしてしまったとか、何かしら彼に「俺って男も好きになるんだ」と思わせるきっかけがあるはずなのです。
私が自分をバイセクシャルだと思っていた時期も、「女の子に淡い恋心を抱いていた」からこそ、「男も女も好きになれるんだ」と気づいたように。
しかし「きっかけは分からない」「自分のことだからただ分かるんだ」の一点張りなので、私に言えない、後ろめたい「何か」を隠しているに違いないと思いました。
何か間違いを起こしてしまったのなら、話してほしい。私以外の人と関係を持ったなら、話してほしい。そう思いました。
そのように考えたことを全て彼に伝えると、また私には理解できないことを言いました。
『君以外のことは考えたことないし、後ろめたいことは何もない。』
「じゃあ一体どうして自分がバイだって思うの?別にバイであることを責めてるんじゃないし、バイならバイでいい。でもきっかけがないとか、自分のことだから分かるとか、納得できないよ。私は彼女だし、あなたのセクシュアリティのことは知るべきだし、知る権利がある。」そのようなことを返しました。
セクシュアリティに理由はない。なんてことあるのか?
「きっかけがないわけがない」と言う私と、「きっかけや理由などない」と言う彼。
一方通行で、どこにもたどり着けないように感じました。お互いにイライラしていて、どうして理解してくれないんだと思っていました。
別にお互いが好き同士で一途ならいいじゃないか。そんな声が聞こえてくるようだったけど、どうにもこうにもモヤモヤして、裏切られた気持ちがして、このまま放って置くことはできません。それくらい、5年も一緒にいて、彼のことをよく知っていたつもりでした。
彼の考え方はこうでした。
『自分のセクシュアリティについて理解するために、必ずしも人のことを考えたり、特定の誰かを好きになる必要はない。男が好きとか、好きになったことがあるとかじゃなくて、ただ俺にとって性は大事なことじゃないんだ。それってバイセクシャルだと思うんだ』
他人に理解できないもの
彼の理論は、私には到底、理解できるものではありませんでした。
もしかして、私がおかしいんだろうか?他の人なら、彼のことをスパッと理解して、受け入れて、同じように日々を送れるんだろうか?
その日はちゃんと解決しないまま、「お互いが想い合ってることが大事」という部分はお互い認めて、醜い言い合いはやめることになりました。
誰かに相談したい。でも、彼と私のことをよく知っている家族にも、「実は彼がバイセクシャルだったらしく、どうすればいいか分からない」と言えなかった。なぜか、恥ずかしさがあった。
ということで親友に聞いてみると、彼女も私に同意。
「ココが言うように、気づいたきっかけがないのも理解できないし、きっかけを言ってくれないと何か隠してるのかなって思うよね。」
自分の言い分をやっと理解されたことが嬉しかったけど、「そうだよね!やっぱ彼氏がおかしいよね!」と居酒屋で怒っている自分は、全く彼の味方になってあげられていない。それでいいんだろうか。
でも、今まで何度も何度もかけられた「君だけだよ」とか「他の人には興味ない」とか言う言葉たちと、「俺はバイセクシャル。男の子も好きになれる」という言葉が噛み合わなくて、でもきっとどっちも真実で、でも私には理解できない考え方で、彼への信頼や安心感を失ってしまいました。
別れるという選択肢
「私には理解できそうにないよ」『僕もそう思う』
二人でそう結論付けたとき、絶望しました。
今までどんな「理解できないこと」も、二人で分かるまで話してこれた。英語でどうしても理解できない表現があったとき。私の日本人的な習慣が理解されないとき。時間をかけてちゃんと話せば、「なるほど。説明してくれてありがとう」と言い合ってこれた。
正直、もうここで彼とは終わりかなとも思っていました。ちぐはぐなままの彼の発言は、これからもずっと突っかかる気がしたのです。
そんな状態で、結婚とか将来とか話すべきじゃない。でも、何か先を見据えられる目標がないと、離れ離れの私たちは心強くやってらんない。だったら、別れるしかない、と。
色々考えました。何が正しいのか、彼は本当に間違っているのか、彼は何か勘違いしているだけじゃないのか。私はどうするべきか、何をしてあげるべきなのか。
そんなとき、留学中に起きた「あること」を思い出しました。
ランチを食べる仲間の1人に、レズビアンの女の子がいました。その子には彼女がいたけど、「うちの彼女が他の男に犯されてるのを見るのが1番興奮するんだよねぇ」と話しているのを聞いて、内心「は?!?!」と思ったことがあったのです。
女の子のことを好きになるところまでは私もよく理解できるけど、その性癖はどうしても理解できなかったし、今もできないし、たぶんこれから先もできない。
そのようにセクシュアリティ、性的嗜好というものは、その人にしか分からないものだと、高校の記憶から気付かされました。
きっと、他人には理解できないもの。理屈とか言葉で説明できない、当事者しか分からないもの。
セクシュアリティは一度芽生えると一生ものだと思う人がいれば、私のように女の子を好きになった過去はあるけど、今は女の子を恋愛対象として見ることはなくなかったから、バイセクシャルな私は過去のものだと考える人もいる。
そんな風に、同じバイでも理解できないことがあると思うんです。同じゲイでも、同じレズビアンでも、人によって「ゲイ」「レズビアン」の定義が違うことすらある。
理解できなくても、認めてあげることはできる
定義がいくら違っても、私はこれまでLGBTQ+の色んな人と仲良くしてきました。というか、仲良くなる人はゲイやレズビアンやバイセクシャルの人の方が多かった。
でも、「この人は何でそうなんだろう」などと疑問を持たずに、その人自身を見て、その人のいいところを好きになって、友達として一緒に楽しく過ごしてきた。
「理解できないから友達になれない」「この人の趣味分からないから、一緒にいたくない」なんてこと、今までなかったはずなんです。
もちろん彼氏は友達とは違いますが、「彼に対しても同じように接することはできるんじゃないか」と思うようになりました。
無理に理解できないことを理解しようとしなくても、「彼はそういうものだ」と認めてあげることはできるかもしれない。
社会はこれをできないから、差別が生まれるんだろうな。辛い思いをしている友達を沢山知っていて、彼らを応援したいという気持ちがあるのに、一番大切な存在である彼を受け入れてあげられないなんて、私の方こそ矛盾している。
正直、今でも完全に突っかかりが取れたとは言い切れません。
私の中の「こうならこうあるはずだ(バイなら何かきっかけがあるはずだ)」はまだ残っているし、そもそも彼は本当にバイと言えるのだろうかとか、思ってしまいます。
でも、本人がそう言うんですから、私がとやかく定義する権利はきっとない。何より、お互いが想い合っていて、一緒に過ごしていきたいと思っていることが、一番大事であるべきだと思います。
まとめ:人間なんてみんな変人よ
今回は、超個人的なことを話すにあたって、少なからず抵抗がありました。
私が女の子を好きになったことがあるとはっきり公言したら、今まで留学や恋愛、学校のことを相談してくれた女の子たちに、気持ち悪いと思われてしまわないか。
もし将来、私や彼が顔を出して活動するとき、誹謗中傷にあったりしないか。
なんかの拍子で身バレして、家族や友達に引かれないか・・・。
でも、私が作品に助けれているように、「自分っておかしいのかも」と感じている人たちを少しでも「おかしくないよ」と伝えてあげられるかもしれない。
この時代、彼女や彼氏や友達がLGBTQ+だとカムアウトすることは増えてきていると思うし、私と彼みたいに、理解できない、されないことが辛くて、縁を断つ選択を選ぶ人もいるかもしれない。理解できなくても、別れない選択もあることを伝えられるかもしれない。
辛かった経験を生かして、ポジティブな影響に変えるためにブログを書いてきたので、この経験も他の経験と同じように発信したいと思い、ここに出すことに決めました。
最後にひとこと。人間みんなどこか変なところがあります。普通に見える人は、隠すのが上手いだけです。
もうひとこと。全てを受け入れることは難しいけど、「受け入れられない自分」を受け入れることは頑張ればできると思います。もし他の人がその人を否定したとしても、あなたに支えられた経験は、その人にとって大きな意味を持つでしょう。
最後の最後に。私がこの記事で言う「理解する」「受け入れる」とは、アイデンティティ(その人をそうであること)のことで、自分がされて嫌なことを我慢するという意味ではないです。
好きな人がすることに傷ついたら、ちゃんと話し合うべきです。自分の心と体を大事にできない関係は、愛情ではありません。ただただ不健康です。
私もまだ練習中で、知らないことも沢山あるけれど・・・みんなが生きやすい環境をみんなで作れたら、と願ってます。
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