結論から言うと、私は日本の学校は大っ嫌いでした。
留学という選択を選んだのは、ずっと持っていた留学に対する憧れや、韓国での出来事が主な理由だったんですが、「この高校で3年間を過ごしたくない」と言う理由もあったんです。
*高校留学のきっかけとなった韓国短期留学については↓のブログで*
cokogogo.hatenablog.com
今回は、日本、アメリカでの高校生活を過ごしたココが日本とアメリカの教育の違いについて語ります。
〜目次〜
- 校則
- 授業
- 成績のつけ方
- この違いはどこから来るのか
- 「アメリカの学校は簡単すぎる」by ヨーロッパ留学生
- まとめ:アメリカの高校に慣れるには
🇯🇵 校則
私は高2で留学するまでは、日本の普通の公立の学校に通ってきた、普通の子供でした。
そんな平凡な私が日本の教育について疑問を持ち始めたのは、中学の時。小学校の時には特に意識する必要もなかった、校則が初登場したんですね。
地域や学校によっても違うと思うけど、私が通っていた中学の校則は信じらんないくらい厳しかった。
靴下は白、ワンポイントまでok。
長さは膝下を常にキープ。
カバンは全て指定カバン。リュックは不可。
髪の毛はセーラーのラインを超えたら結ぶ。
結ぶ位置は耳以下。
ゴムは黒・紺・茶色。
前髪が眉毛以下の長さだったら眉毛が見えるようにして留める。
ピンは黒。サイド2本まで。
眉毛はぜっっったいにいじらない。
いじったら毎日職員室でチェック。
スカートは、膝立ちして床スレスレを保つ。
爪は反対から見て出ていたら即切る。
アクセサリー・髪染め・ネイル・メイクなんてもってのほか。
腕時計さえつけてはいけない、、、
挙げようと思えばいくらでもあります。自由なのは下着くらいでした。他は全部決まっていて、毎月チェックの日があって、1限分くらいかけて入念にチェックされます。
高校でも同じようなもんです。言えば、もっとひどかったかも。
女子高生にはありえないくらいスカートは長いし、チェックに引っかかったら放課後40分くらいの奉仕作業。ケータイも、3年生になってやっと「持ち込み許可」が出た。(もちろん、校内での使用は不可)
お菓子もダメだった。バイトも、ちゃんとした理由がないとダメだった。(片親しかおらず経済的に不安定、とか)
友達がケータイや、お菓子を没収されているところを目の前で見てきた。
私はとにかく、理解出来なかった。
なんで他人に、自分の見た目についてつべこべ言われなきゃいけないのか。
なんでみんな同じにしなきゃいけないのか。
なんで人の迷惑にならないことまで、制限されるのか。
なんで自分がしたいことを出来ないのか。
そもそも、なんのためにそんなルールがあるのか。
個性が完全に潰されていて、みんなが同調しないといけない。何をするにも自由がない。牢獄です。はっきり言って。
🇺🇸 校則
では、アメリカの校則はどうだったか?
校則なんてもん、あったっけ???
留学する前に、ホストファミリーを通じて、校則(school rules)があるかどうか学校に聞いてもらったんですが、「短すぎるスカートやパンツはやめてほしいけど、特にないよ」「ただ、ちゃんと学校に来て、宿題して、お酒とかをしないことね」ということでした。
周りの子を見ても、着たいものをなんでも着ていたし、個性で溢れてた。真っピンクの髪の毛、大きなタコのタトゥーが入った腕、ピアスが沢山空いている顔、セーラーコスプレ、ほぼ水着姿みたいなセクシー美女、、、、どこを見ても「わ!!」って言いたくなるような生徒がいたんです。
そんな彼らに日本の校則について説明すると決まって、「はあ?!」「頭おかしい」って言われた。
私にとっては、本当にいい時間でしたね。誰からも、何も言われることなく、好きな服を着て、したいメイクをして。
別に、日本にいた時に、髪を染めたかったり、ピアスを開けたかったわけじゃないんです。ただ、自分にとって、「自分がしたいことをする選択肢があること」が大切だったんだと思います。
あれもダメ、これもダメ。そんなのが息苦しかった。先生達でさえ、何のためにあるのかも分からないルールを押し付けられるのが嫌だった。
(実際に何度も先生に、ルールの意味を聞いてきたけど「ルールはルール」の一点張り。クタバレ!)
だからアメリカでも、気の迷いで髪を染めてしまったり、ピアス開けたり、タトゥー入れることもなく、いい生徒をちゃんとしてましたよ。その辺は誤解しないで頂きたい。笑
🇯🇵 授業
あと日本の学校で嫌だったのが、授業の進め方。本当に問題があると思う。
50分間ずーーーーーーーっと、先生が黒板に向かって話しているような授業ばっかり。そして私たちはずーーーっとノートにせっせと書き写す。
特に、ノートチェックよ。、、、ノートくらい好きに書かせろよ!!!ノートの出来にも評定がつけられたり。マジでほっといて欲しい。
私は個人的に、寝ている生徒をいちいち毎回起こす制度が嫌だった。やる気ねえ奴は、あとから困るのは自分じゃん?自業自得じゃん。真面目にやってる私の大切な時間を無駄にしないで頂きたい。
あと眠くなるような授業するのが悪いんだろ、って私はずっと言いたかったですね。先生のつまらない話をノンストップで聞いて、眠くならないのがおかしい。それならもっと面白くて役に立つ授業しろよ。
あと何、授業中飲み食いダメ、ってやつ。食うのがダメって言うのはなんとなくわかる。マナー的に、人の話聞くのはどうかと思うし、授業中ポリポリモグモグガサガサしたら気になるし。でも、飲み物くらい自由に飲ませろ!!! とくに夏場!!! 殺す気か!!?
ほんっとに、教育委員会に申したいことが色々あります。
🇺🇸 授業
アメリカで授業を受けていて感じたことは、「ペンを握っている時間が少ない」「黒板を見ている時間が少ない」「周りに干渉しない」ということ。
私がアメリカで受けた授業を思い返してみると、
- グループでネットを使った調査
- ビデオを見る
- テキストを読む
- パソコンでレポートを書く
- 立って作業(模造紙にまとめたり)
っていうのがほとんどでした。
英語やアメリカ史の授業では、おしゃべりせず先生の話を聞いて、時にはノートにメモをする時もあったけど、それもずっと続くわけではない。
またアメリカでは、やらない奴はとことん置いていかれます。寝る奴は寝たまま。宿題しない奴はしないまま。ケータイばっかしてる奴はそのままです。他人に迷惑をかけない限り、誰にも何にも言われません(もちろんグループワークをしている時は注意されます。人に迷惑かかるのでね)。
あと特徴としては、
- 席が自由
- お菓子OK
- 飲み物OK
- 授業によってはイヤホンOK
などなど。
先生によっては「水ならいい」「グミくらいならいいけど」など制限をつける人もいたけど、結局、よっぽどのことがない限り注意されたりしません。
とにかく、先生が口うるさく注意しないのが、アメリカの高校でした。
🇯🇵 🇺🇸 成績のつけ方
日本では、
- とにかく人の話を黙って聞く
- 膨大な範囲を覚える
- テストで正解を書く
ということが何よりも大切ですね。
思考回路は特に使わず、暗記をすればいい成績を取れる場合が多いです。それが学習であり、それを上手くできる人が、いい成績をもらえる仕組みになっています。
それに対してアメリカでは、
- 自分の考えを持つ
- 自分の考えを共有する
- 他人の考えを知る
- 自分の考えを深める
ことが学習とされる。
自分の考えや興味を持ち、それをエッセイなり、レポートなりプレゼンにまとめる、もしくは授業中に発表することが、自分の成績に直結していくんです。
つまりは自分の頭をフルで回転させて、自分の言葉で周りに示した者がいい成績をもらえることが多いわけです。
もちろん専門用語を覚えないといけないようなテストも時にはありました。でも多くの場合、普段の授業態度や、レポートの完成度が最も重要視されるんです。
個人の考えに正解・不正解はないし、一生懸命に取り組んだ人が評価されるんです。
日本とアメリカ。どうしてこんなに違うのか、ココなりに考えてみた。
校則、授業のスタイル、成績のつけられ方、、違うところだらけだけれど、どっちがいいってことは無いのかも、というのが私の考えです。
もちろん、私にとってはアメリカの学校の方が意味をなしていたし、アメリカの方に共感できる部分が多かったんですが。
(何もするにも個人の勝手&自己責任なところ、自己表現が出来るところ、レポートなど実際に頭を使って問題と向き合えるところとか。)
これは社会の仕組みの違いを考えたら、なんで違うのか見えてきます。
日本の教育がこんなにも単調で、個性を引き出そうとしないのは、「違う考えを持つ人」が出てきたら上手く回って行かないから。
日本の経済を支えるサラリーマンを例に取ってみます。みんなスーツを着て、上司に言われた仕事をこなし、オフィスでカタカタをパソコンを打っています。それにいちいち逆らったりする人がいると、円滑に行かないわけです。
これって、日本の学校みたいだと思いませんか?
みんな同じ制服を着て、変な髪や、化粧は禁止。先生に言われた通りにノートを取って、言われたところを覚えるために必死で暗記、そして紙に答えを書くことで評価される。日本という国を豊かに保って行くには、子供の時からルールを守ったり、言われたように動くことに慣れておかないといけないわけです。
反対に、アメリカの会社では、出来る人はどんどん昇格していきます。
出来る人って言うのは、画期的なアイデアを生み出したり、大きな取引を成功させた本人のこと。
言われたことだけをしていると、そのうちクビになることもある。だからこそ、学生のうちから、「自分で考えて行動する」ことが重要視されているんじゃないでしょうか。
この場合、どちらのやり方が正しいと言うことはなく、ただ単に社会と文化が違うってことだけです。その社会にとって、利益になる人材を生み出すということが学校教育ってわけです。
ヨーロッパからすると、「アメリカの教育は緩すぎ」る
私的には、アメリカで自由かつ意味のある(自分のためになる)授業を受けて、なんて素晴らしいんだろう。生まれて初めて本当の「学習」の意味がわかった気がする、、、と感銘を受けていたんですが。
ヨーロッパからの留学生はよくこう言ってました。
「アメリカの高校なんて、バケーションよ」
?!
ココは、慣れない「自分の意見を持つ」という作業でいっぱいいっぱいで、寝る時間も惜しんで課題をしているというのに、、、今なんと言った?
彼女たちの話を要約するとつまりこう。
ヨーロッパの教育 = アメリカの教育 + 多言語 + 広範囲
ヨーロッパでは自分の意見を持つことを求められるのはもちろん、英語や周辺の地域の言葉を小さい頃から学ばされ、学ぶ量もアメリカとは比べ物にならないくらい多いそう。
アメリカの教育は、日本と比べれば学ぶことは多いと思ったココでしたが、必ずしもアメリカの教育レベルが高いわけではないようです。
まとめ:アメリカの高校に慣れるには
アメリカと日本の教育や、学校のスタイルの違いを
- 校則
- 授業
- 成績のつけ方
の3つの視点で話してみました。
日本の教育に慣れている日本人留学生にとって、アメリカンスタイルの授業には戸惑う面もあるかと思います。
実際私も、授業中に質問されても、上手く自分の考えを発表したりするだけの思考力と英語力がなく、苦しい思いや悔しい思いを沢山しました。
私たち日本人に出来ることを考えてみたけど、それは怖気付かないことだと私は思います。
私たちのほとんどは、日本で、日本人に囲まれて、日本語だけを話して育ってきたので、他国の留学生と比べても、不利なところが多いのは事実です。
それでも、自分の実力を隠さず、どんどん授業に参加してください。分からないことははっきり分からないと言う。人に聞きまくる、助けを求める。
そんな風に一生懸命している姿を見てくれる人が必ずいるし、
素直なあなたに好感を持ってくれるはずです。
日本人留学生、アメリカの自由な校風を楽しみつつ、頑張って授業に挑んでくださいね!
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